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三菱 F−2A
”第8航空団 第6飛行隊”

完成日:2010年2月20日

使用キット:プラッツ 1/144 航空自衛隊F−2A 通常塗装

イエローサブマリン秋葉原店さんにて開催された、1/144飛行機コンテストに出品した「JASDF 兵装一覧」の4機のうちのF−2です。
出品に当たって4機製作したわけですが、その中で一番手間のかかったのがF−2でした。

といってもキットの出来自体は1/144スケールとしては標準的な仕上がりなので、いつもの感じでほぼストレートで作ってもなかなかいい出来のF−2に仕上げることは出来ますが、今回はコンテスト出品ということで、いつも以上に細部に手を入れてみました。

前述したように、4機の中でも一番手を入れたはずですが、出来上がってみるといまいちその苦労がでていない・・・。
改修が細かい部分過ぎて「ここやりました!」的なアピールが出来ない改修になってしまいました。

たぶん一度製作したことがある人じゃないと、この手の入れっぷりは理解していただけないでしょう。
こういうのはコンテストに出すものとしてはあまりふさわしくないですね。やはり万人が見てすごいと思えるものを作らないとね。

まずは全景。

今作品のテーマである、「武装を並べて展示している状態」
細かいパーツを結構作った気がしたのですが、完成してみると意外とすっきりしていてちょっと寂しい。

機体色も含めて4機中で一番アピール力があるんですけどね。

工作その1〜インテイク周り〜

今回の改修で手を入れたのが一番わかりやすいのはこのインテイクでしょう。

キットの状態では奥行きがなくて、入り口付近で埋まってしまっています。
インテイクはF−16系の特徴を表す部分でもありますし、そのままではまったく良くないので、はじめに手を入れて改修しました。結構奥まで開いています。
展示場所によっては良く見えないかも・・・。。

インテイク以上に気になってしまったのが、機銃部分の形状。
ここも一度削り落としてプラ棒を加工して作り直しています。さりげなすぎて言わないとわからないでしょう・・・。ま、それだけそれらしく出来たということにしておきましょう。

何気に前脚カバーについたライト、インテイク横に張り出しているライト部分のパーツも作り直しています。ここはキットの形状では不満でしたからね。

工作その2〜機首周り〜

キャノピー前についている5枚のブレードアンテナ?もプラ板で作り直し。
ここはキットの状態でもいいかと思いましたが、一応改修。多少はシャープさが出たのではないかと思います。

シートもプラ板の組み合わせで作り直し。ちょうど出来のいいタカラトミーのF−15Jがあったので、その形状を元に製作。
キャノピーを閉じてしまえばあまり見えないので、それらしいレベル。あとはHUDをつけたくらいでコクピットは完成。

その他、機首の黒いアンテナ?を作り変え、ピトー管等を金属線で製作、背中のブレードアンテナも改修と、基本的にはキットの各部のパーツをシャープに作り直すということが中心になりました。

逆に言えばキットの状態でもその辺は一応再現しているわけで、ちゃんとF−2になってるいいキットだと思います。

工作その3〜お尻周り〜

機首部分についで手を入れたのがお尻周り。ここもF−2をはじめF−16系を作る際は作りこみを計るポイントとなるので、気合を入れて改修です。

とはいえやはりこちらもキットの各ディテールを作り直してシャープにするというのが中心で、追加したのといえば垂直尾翼上端のライトあたりくらいでしょうか。


あとはなんといっても各翼に取り付けられた放電索がアピールポイントでしょう。これはコードで再現。
ここまでやってF−16系の改修としては必ずやるべき部分。1/144でも逃げずに再現しました。

それと出来るだけシャープに削った各翼。これだけでもワンランク上の出来に見えるでしょう。

工作その4〜エンジン周り〜

結構面倒だったのがエンジン。キットのモールドが中途半端でモッタリした仕上がりだったので、ここも作り直そうかと思ったのですが、ここはキットのパーツのモールドを再生して、あとは塗装でそれらしく再現しました。
(スペースの都合上、詳しいやり方はリクエストがあれば、いずれ解説させていただきます。もし”いい感じに見えていたら”ご連絡ください)
結構お手軽な改修で、メリハリのあるモールドすることが出来ます。

あとはパラシュート収納部周り。
パラシュート部分も一度掘りなおして、別パーツとして作ったパラシュートを取り付けています。形状も若干丸みのある特徴的な形を再現しているのですが、わかるかな〜。キットと比べないとわからないか〜。
その周りについている各アンテナ類も作り直すことでシャープに。

これは機体全体にいえたことですが、とりあえずエッジをシャープにするというのがこのF−2キットをディテールアップする上でのポイントになると思います。そのため出っ張りはすべて作り直し、エッジはすべてたたせています。

武装は左からスパロー、ディスペンサー、ロケットランチャー。

ディスペンサーはオレンジの訓練弾のほか、ロケット弾も展示。
これは隣に置いた三菱F−1に並べたものが、ロケット部がつかないタイプのものにしたため、違いをだすためのアイテム。
ま、ただの棒なんですけどね・・・。

ロケットランチャーもそのままでは小さくて存在感がないので、2本ほど出して変化をつけています。


そうそう、武装といえば一番のポイントは機体につるしたASM−2ですね。
これを装備した機体にぐっと来て、今回の出品作に決めたといっていい。今作の一番核となる部分でした。

こちらは左からMk.82(GCS-1付き)、クラスター爆弾、ASM−1。

Mk.82は当初一本だけだったのですが、並べてみたらいまいち寂しかったので、エジェクターラックを介して2本に。これで存在感が出ました。
先っぽのカメラ部は瞬接の盛り付けです。


これらの武装はプラッツさんからウエポンセットが出ていたので、それをそのまま使用しただけで問題はありませんでした。
まぁ、ロケット弾を作ったり、とにかく細かいのでとても疲れましたが、形状には問題がないので楽。

ただ、その武器を載せている台座を作るのが面倒でした。
一応それぞれに合う形のものをリサーチして作ったのですが、ほかの機体の分も合わせて数が数だけに大変だった〜・・・。

Mk.82、ASM−1が低いので、あえてクラスターを高めの台座に載せたり(ほかの機体のものとは違います)一応個々にあわせてアレンジして単調にならないよう気をつけたりはしました。
このプラッツの1/144三菱F−2。
最後の最後にやってくれました・・・。

それは主翼パイロン。
増槽タンクがキットの取り付け位置のままだと、ASM−2を2本取り付けるスペースが取れません!

面倒なASM−2の塗りわけが手間取ったこともあり、この部分が一番最後の作業だったのですが、取り付けようとして唖然・・・。

時間がないのにどうすんだよ〜!(前日夜中2時過ぎ)としばし呆然としましたが、どうしようもない。

仕方ないので一度タンクを取り外し、穴埋めして少し内側に付け直しました。そのためこの部分はちょっと汚い。見えなくて良かったです。

それでもASM−2を2本つけるにはスペース的にぎりぎり。実機より少し外側につけざるを得ませんでした。

いや〜、あせったね。やってくれるよまったく・・・。
最近巷ではイスラエルのスーファやら、ギリシャ、アラブあたりの最新型のF−16系が熱いようですが、私はF−16系のなかではこのF−2が一番面白いんじゃないかと思います。
ちゃんとF−16の形してるし。

あまりに身近な存在なので、皆遠くのものに魅せられてしまっているようですが、このF−2こそ世界に誇れる希少な機体ですよ。(配備数的にもね)

なにせ世界を見回してもブルーの迷彩をした機体なんてほとんどありませんからね。マイナー国機好きの私が言うから間違いない。

自衛隊機はあまりぐっと来ませんが、F−2は好きです。
横田で実機を見たときも結構うれしかったですもん。


このテーマ、もともとナナニイ以上でやりたいと思っていました。
複座形のF−2Bも気になるし、F−2は今後も作る機会がありそうです。
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